2〜3年ぶりのブログ更新ですこんにちは。こんばんは。
自転車に全く乗らなくなり早2年。
バイクも年一乗ればマシな方。
完全に休日ドライブおじさんおばさんになり
サイクリング日記とは…( ˘ω˘)となりつつも
活かしておいたブログの更新ネタが不妊治療でございます。
結論から言うと夫の“男性不妊”が判明して
夫婦で嵐に巻き込まれて流されヨボヨボになるまでの記録です。
現状、我が家が実子を授かる事はほぼ不可能な状態で、今後の事はまだ一切決まっておらず、お互いに頑張って現実を消化している最中です。
そして夫は以前もブログにチラチラ出ていた当時の彼氏で、2年前にコロナ婚して夫に進化しました🌱
では本題に!
まなやの夫ことまなオットセイ🦭は船乗りという仕事柄
陸地にいる時間がとても短いおじさんなため、
結婚して2年が経ち子どものことを考えた時に、“確実性をとって医療に頼って不妊治療をしよう!”というお互いの意見が合致したため、2021年初冬にまなオットセイ同伴で不妊クリニックに突撃。
まなオットセイが最初から協力的でいてくれたので、金ドブの不妊治療をしなくて済んだのが不幸中の幸い。
(※理由は後述)
この年の初春にコロナストレスで生理が止まってしまった私は、たまたま婦人科に行ったついでに妊娠できるかのホルモンチェックや血液検査を受けていた。
その際に特に所見がなかったため、今回の不妊治療はまなオットセイの精液チェックからスタート。
別部屋に連行されて無事発射したまなオットセイ精液の検査から判明した衝撃の検査結果が
「無精子症」
まなオットセイの精液の中には精子が1匹も居ませんでした。そりゃ妊娠しないわけだわ…種がいないんやもん…
と言うことで、まずは男性不妊の治療に専念し私の治療は後回しに。
先生から聞いた時点ではお互いに頭は真っ白。
後からまなオットセイにも聞いたけど、絶望しかなかったと。
かかった不妊クリニックではどうしようもないということで、より詳細な検査&今後の対応を考えるべく、男性不妊のエキスパート的先生がいる大学病院への紹介を受けて、改めて受診に行った。
この時点ではまだお互いに状況がうまく飲み込めずに、「これからどうしようかね〜」なんて呑気に考えたまま受診の日。
クリニックより詳細な血液検査や遺伝子の検査を受け、無精子症の原因を探ってもらった中で判明したのが、まなオットセイは生まれつきの遺伝子疾患による無精子症であるとのことだった。
このまなオットセイが該当した「クラインフェルター症候群」と言う名の遺伝子疾患は、難病指定されている疾患とのことだけど、普通に過ごす分には特徴的な症状が少なくて!
主に今回の我が家のように不妊をきっかけに判明する事が多い疾患とのこと。
普通の男性は染色体がXXなんやけど、このクラインフェルター症候群の人は「XXY」と染色体が通常より1つ多いんよね。
詳細はリンクを読んで貰えれば!お世話になった先生が監修してくれてる。
そんなこんなでまなオットセイは金のタマを開いて、中に精子がいるかどうかチェック&いた場合は回収するという
男性にとっては相当恐怖な手術を受けることになり、我が家が実子を得るために残された選択肢は顕微授精1択のみとなった。
しかも上記した金のタマを開く「Micro-TESE」という手術で精子が回収できたらという制限付き。
このMicro-TESEの成功率は3〜40%と伝えられ、
私とまなオットセイはよくわからないまま、気持ちの整理もつけられないままではあるが、今後の方向性を決めるためにもあれよあれよと手術を受ける運びになった。
モヤモヤした小さなストレスを抱えたまま年が明け、いよいよ入院&手術の日。
2泊3日の入院で、全身麻酔をかけて行った手術は最初30分〜1時間って聞いていたのに、結局2時間半〜3時間近くかかり、その間仕事をしながら待つおじさんことまなや😇
リモートで病院から会議をしながら手術終わりを待っていたけど、その日に限ってプレゼンがある&身が入らなくて完全に上の空だったのでボコボコにされた……
そして落ち込んだまま手術が終わって聞かされた結果は
「精子を回収することができなかった」という事実。
この時点で顕微授精の可能性も消え、我が家が実子を設ける可能性は1桁%以下になった。
麻酔がまだ完全に切れてなくて朦朧としながらも、痛みを我慢しているまなオットセイを不安にさせないためにも
本人の前では絶対に泣くもんかと思って病院を出るまで笑顔で過ごしたけど、一人になった病院からの帰り道は、車の中で延々と泣きながら運転した。
僅かに残った1桁%の望みは手術中に摘出した細胞組織をシャーレの上で培養できるかどうかという望みのみ。
その一縷の望みに縋って、退院したまなオットセイも術後の激痛に耐えながら日々を過ごしていた。
もちろん二人とも現実が受け入れられなくてたくさん言い合った。
最初こそ思考停止していたけれど、だんだん脳が現実を理解してきて、子どもがほしい云々の前に、他の普通の人がほぼ当たり前にできる「妊娠と出産」を自分はすることができないという現実を受け入れきれなかった私は雄叫びあげて泣いたし、まなオットセイにめちゃくちゃ辛く当たった。
考えちゃいけないとはわかっていつつも、「私に原因は無いのに」って最低な考えはずっっっっっっと頭の中から消えなかった。
まなオットセイもまなオットセイで、離婚を宣告されるかなと思っていたらしい。
とにかくずっとすれ違ったままなのにお互いの考えについてやこれからについてを話し合う余裕も持てないまま1週間が経過。
術後の経過観察と組織培養の結果を聞きにいったが
そこでわかったのは培養ができなかったという事実だけではなく、そもそもまなオットセイの金のタマでは精子の元となる細胞がゼリー化して消滅してるとのことだった。
ここで我々夫婦が実子をもてる可能性は0になった。
現在はやっと落ち着いてきて、二人の今後について話したり
考えたりできるようになってきた。
それこそ最初は泣きながらケンカして不安や怒りをぶつけ合った。(主に私が)
それを経てなお、お互いの子どもへの思いの喪失感は全く埋まっていないし、まだ頭では理解できているつもりでも、心では現実を理解できていない。夫婦としても整理できていないような状況です。
思った事や考えた事はまた別記事で書こうとも思っているけど、今回顔を晒した状態でこんな個人が特定できる記事を書こうと思ったのは、同じように悩んでいる人が考えるきっかけになったり、結婚を考えているカップルや子どもを考えている夫婦に、きちんと検査だけでも受ける事を考えるきっかけになって欲しかったから。
実際私達も内容も内容だから、聞ける人や相談できる人はいないし、困ってネットで調べても出てくる情報が本当に少なすぎて、どんどん不安だけが増大していくような状態だった。
離婚しましたみたいなブログもたくさんあったし。
まあ普通こんなにプライベートな事は人に話したくないし、知られたくないって思うよなって…(;_;)
まなオットセイ自身も自分の体の事をここまで赤裸々に書く事に対して、プライド等もあっただろうに承認して理解を示してくれた。
なるべく明るく伝えられるように書いてはみたけど、私達夫婦はまだ全く現実も状況も受け止められていないし、今後もずっと心の中に蟠りは残ると思う。
でもお互いにこれからも手を取って一緒に進んで行く事は
確実に決まっている。
今後どの道を選ぶかという選択肢として、
- 1度実行すると、それ以降の成功確率は10%以下になるけど、もう一度Micro-TESEの手術を受ける道
- 二人だけの人生を歩んでいく道
- 精子提供を受ける道
- 恵まれない子どもたちと養子縁組をしたり、里親になる道 等々…
手術が終わった直後は全く何も考えられなかったけど
今は少々落ち着いてきて、今度ことも考える余裕が出てきているように感じる。
しかしどれをとっても課題は山積みなのよね…
その辺の気持ちの整理的な部分はまた改めてブログに記そうと思う。
同じように進行形で悩んでいる方、または同じ経験をした方
今後私達と同様の経験をするであろう方。
色々な人の何か“これから”を考えるきっかけになったら嬉しいな!!
ではまた何年後になるかわからない次のブログで!
おばい!!!
追記:後術って書いたのにお金のこと書くの忘れてた。
まず、私(女性側)に不妊治療として今回かかった費用は
1万円未満程度。男性不妊が判明した時点で先生が
「妊娠可能性があるかどうか判明してから女性側を調べましょう」って言ってくれたので。
正直待ってる間にもどんどん歳をとっていってしまうので
個人的には不安もあったけど、結局我が家にとっては無駄なお金がかからなくて済んだのはありがたかった。
ここは先生の考え方にもよると思うから相談したほうが良いだろうし、何より不妊治療は「男女同時」に始める事で
高くはないお金が少しは節約になると感じた。
どっちに原因があるから悪いとか悪くないとかじゃないしねԅ( ˘ω˘ԅ)
そしてまなオットセイ🦭側の治療にかかった費用は
トータルで40万弱くらい。
入院費込でMicro-TESEの費用が33万くらいで
血液検査や遺伝子検査等の費用が5万くらい。あとは通院費用(交通費)などかな。
一応4月からは医療保険の対象になるけれども、現状は100%自費なので
そして🦭はオットセイじゃなくてアザラシだと寝て起きてから気付いた…笑
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